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 色々な色の石を使った、美しい噴水を持つ家。ギリシャ神話の登場人物である水の神”ネプチューン”とその妻”アンフィトリテ”を描いた噴水はエルコラーノの遺跡の大きな見所の一つ。この家には、そのほかにも練りガラスと色の石で作られたモザイクの噴水がある。エルコラーノ遺跡 仕切り板の家とアウグストス信奉会 遺跡の北端の一角にあるアウグストス信奉会当時のForo(町機能の中心地のフォーラム)の役割を果たしていた。初代ローマ皇帝アウグストスを信奉する会が集った場所で、解放奴隷たちがここに入るには、社会的に大きな貢献をなしたとみなされ、名誉であった。素晴らしいフレスコ画が今でも残る。その一部、天井を見上げると所どころに残る炭のあとは、ベスビオが噴火した際に、熔岩が一気に流れ落ち、その高温から一瞬にして木が炭になってしまった証拠だ。木のほかにも、このエルコラーノ遺跡の中には、炭になった縄なども見学することができる。噴火の熔岩が持つ、熱のパワーを改めて感じてします。
炭化した木の扉  入り口のアトリウムと呼ばれる空間には、水を張る小さな水槽がどの家でもあるが、そのアトリウムと、食堂を仕切っていた木の扉は、ベスビオ噴火の際に、やはり高熱により一瞬にして炭化した。この引き戸式の扉が当時、外から来る人と、この家のプライベートな人の空間を分けていたと思われる。炭になった扉は、上にかぶさったプラスチック版からでもその木目が充分見て取れる。STORIA DA UN'ERUZIONE NAPOLI 噴火の歴史 ナポリ考古学博物館特別展示より

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